<労働基準> ●近隣県との競争や最下位争い理由に最賃改定が多数 厚生労働省は4月 10 日、目安制度の在り方に関する全員協議会を開催し、令和7年度最低賃金改定で目安を 10 円以上上回る引き上げをした県(11 県)の地方最低賃金審議会における審議状況等を報告しました。それによると、近隣県との格差是正や最下位回避などを理由の1つとして引き上げ額を審議したという県が多数判明しました。最低賃金法は、地域における労働者の生計費及び賃金、通常の事業の賃金支払能力の3要素に基づき審議を求めていますが、近年は地域間の過度な競争意識や最下位争いなど、制度の本質とかけ離れた実態が見られる等の指摘もあり、適切な審議のあり方が問われていました。同省は、令和8年の最低賃金改定までに、適切な目安審議のあり方の考え方などを示す方針です。 ●ストレスチェックの集団分析は個人特定防止を 厚生労働省は4月 10 日、労働安全衛生規則の一部を改正する省令案について意見募集を開始しました。ストレスチェックを実施した検査結果を一定規模の集団ごとに集計し、その結果を分析する「集団分析」については、事業者の努力義務とされていますが、改正省令ではその実施にあたって労働者のプライバシー保護等の観点から、特定の個人を識別することができない方法で行うことを努力義務規定に追加します。同省は、令和8年6月に省令を公布し、令和9年4月から施行する予定です。 ●裁量労働制の見直しに向けて実態調査を実施へ 厚生労働省は4月 17 日、労働政策審議会労働条件分科会を開催し、裁量労働制の実態調査を行う意向を表明しました。裁量労働制については、4月 22 日の日本成長戦略会議においても、高市早苗総理大臣が労働者の健康確保、長時間労働防止、処遇改善などの濫用防止措置を前提に対象範囲の見直しの検討を求めていて、その前提となる直近の実態や令和6年4月に一部改正された後の施行状況等を把握します。使用者側は裁量労働制の拡充を求めていますが、労働者側は長時間労働を誘発するとして拡充に強く反対していて、議論は平行線が続いています。 |