<労働基準>
●「家事使用人のガイドライン」を策定
 厚生労働省は2月8日、労働基準法の適用除外とされる家事使用人の就業環境の改善に向けた「家事使用人の雇用ガイドライン」を策定しました。昨年9月の実態調査によると、不明確な業務内容や就業時間等を巡る契約上のトラブル、就業中のケガに対する不十分な補償などの課題が指摘されていました。ガイドラインは、家事使用人の雇用主に対し、労働契約の条件を書面等で明示するよう求めるほか、適正な就業環境を確保する観点から、就業日ごとの就業時間の記録、安全衛生等に配慮した就業場所の管理、合意した業務の範囲や業務量を超えないことへの留意、ハラスメント行為の禁止などを求めました。
 
●農業の労災増加で車両系農業機械の安全対策を検討
 厚生労働省は2月 13 日、農業機械の安全対策に関する検討会の初会合を開いた。農業の法人経営体数が増加するなか、農業に従事する労働者は増加傾向にあり、休業4日以上の労働災害も増加しています。中でもトラクターやコンバイン等の自走可能な車両系農業機械による死亡災害は、ほぼ毎年発生しているが労働安全衛生法令による規制はなく、農林水産省主催の検討会からも安全対策を強化する必要性が指摘されていました。そこで厚労省の検討会では、農業の労働災害の減少をめざし、車両系農業機械の規制のあり方や具体的な安全対策などを検討します。
 
●個人ばく露測定を行う者の資格要件等を規定
 厚生労働省の労働政策審議会安全衛生分科会は2月 21 日、有機溶剤中毒予防規則等の一部を改正する省令案を答申しました。一部を除き令和8年 10 月から施行されます。労働者に装着する試料採取機器等を用いて有機溶剤等の濃度を測定する「個人ばく露測定」は、有効な呼吸器保護具を使用させるため、労働者のばく露状況を評価する測定方法ですが、測定を行う者の資格要件が定めておらず、測定濃度に対する懸念が専門家による検討会から指摘されていました。そこで省令では、測定する者の要件として作業環境測定士であって一定の講習を修了した者等と規定します。
 
<雇用>
●雇用調整助成金改正で教育訓練による雇用調整促す 
 厚生労働省は1月 26 日、雇用調整助成金の改正などを盛り込んだ雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案について、意見募集を開始した。休業よりも教育訓練による雇用調整を選択しやすくなるよう、助成率等の見直しを行います。令和6年4月1日から施行する予定です。現行の雇調金は、休業を実施した際に事業主が支払った休業手当相当額(教育訓練を実施した場合は賃金相当額)に2分の1(中小企業は3分の2)を乗じた額が支給されます。見直し案では、支給日数が 30 日に達した判定基礎期間の後の判定基礎期間において、教育訓練実施率が支給日数の 10 分の1未満の事業主は、休業手当相当額の4分の1(中小企業は2分の1)に引き下げた助成率を適用。教育訓練による就業調整を促します。