<労働基準> ●令和7年1月から死傷病報告の電子申請義務化 厚生労働省は3月 18 日、労働者死傷病報告等の電子申請を義務化する労働安全衛生規則の一部改正などを盛り込んだ「じん肺法施行規則等の一部を改正する省令」を公布しました。令和7年1月から施行されます。事業者の負担軽減とともに、報告内容の適正化や統計処理の効率化等を図り、労働災害の未然防止に活かします。このほか、総括安全衛生管理者・安全管理者・衛星管理者・産業医選任報告、心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書、じん肺健康管理実施状況報告、定期健康診断結果報告書なども電子申請を義務化します。 ●個人事業者等の健康管理、注文者に配慮求める 厚生労働省は3月 21 日、個人事業者等の健康管理に関するガイドラインをまとめました。個人事業者等の健康管理は自身で行うことが基本ですが、注文者による注文条件によって個人事業者等の心身の健康に影響を及ぼす可能性もあるため、その影響の程度に応じて、注文者等に必要な配慮や措置等を求めます。具体的には、①長時間の就業による健康障害の防止②メンタルヘルス不調の予防③安全衛生教育や健康診断に関する情報の提供、受講・受診機会の提供等④健康診断の受診に要する費用の配慮⑤作業場所を特定する場合における適切な作業環境の確保などです。同省はガイドラインを周知し、それぞれの立場からの取り組みを促します。 ●ストレスチェック制度の検証・見直しで検討会 厚生労働省は3月 29 日、平成 27 年 12 月に導入されたストレスチェック制度の効果検証及び見直しに向けた検討会を発足し、初会合を開きました。精神障害の労災支給決定件数は令和4年度に 700 件を超えて過去最多を更新し、職場のメンタルヘルス対策の強化は急務とされます。同省は、ストレスチェックやその結果の集団分析、職場環境改善などで得られる効果やそのエビデンスなどを検証し、制度見直しに向けた論点を整理したうえで、令和6年秋ころまでに検討会の意見をまとめます。 <雇用> ●男女賃金差異解消やハラスメント対応などを検討 厚生労働省は2月 29 日、雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会の初会合を開きました。女性活躍のさらなる推進やハラスメント対策の強化に向けて、令和6年夏頃までに見直し等の方向性を示します。女性活躍の推進に関しては、男女の賃金の差異、女性の健康に関する対応などが主な課題に挙がります。また、女性活躍推進法は令和7年度末に失効する時限法のため、期間の延長なども論点です。一方、ハラスメント対策に関しては、近年、社会的関心が高いカスタマーハラスメントや就活セクハラなどへの対応が課題とされます。 ●求職者等への職場情報提供に当たっての手引策定 厚生労働省は3月 29 日、求職者等への職場情報提供に当たっての手引を策定しました。手引は、労働関係法令等において求められる開示事項を整理したほか、求職者等が企業に開示・提供を求めたい情報、提供に当たっての課題、対応策などを提示しています。求職者と企業とのミスマッチを解消し、企業の円滑な人材確保の寄与することが目的です。求職者等が求める情報には、昇給等の見直しを含めた賃金、所定外労働時間の状況、習得できるスキル、入社後のキャリアパス、在宅勤務や副業の可否、女性の活躍状況などが挙げられました。 ●「年収の壁」助成、18.4 万人分の計画書を受理 厚生労働省は3月 29 日、年収の壁・支援強化パッケージのキャリアップ助成金(社会保険適用時処遇改善コース)の計画届受理状況を公表しました。令和5年 10 月 20 日の受付開始から、令和6年2月末までに受理した計画届件数は 5,726 件、計画届提出時点の見込みとして記載された労働者数は 18 万 4,620 人(令和5~7年度合計)でした。同助成金は、労働者の保険料負担分の手当支給や賃上げなどで「年収の壁」を意識せず働ける環境づくりを行う企業を助成するものとなります。計画上は、令和7年度までに 18.4 万人が被用者保険に適用されます。 |