<労働基準>
●労働基準関係法制の改正に向けて審議開始
 厚生労働省は2月 28 日、労働基準関係法制の改正に向けて労働政策審議会で議論を開始しました。今夏を目途に中間的な整理を行い、年内に議論の取りまとめを目指します。労働法の専門家らによる労働基準関係法制研究会がまとめた報告書を踏まえ、労基法上の労働者や事業、労使コミュニケーションのあり方、労働時間法制などを論点とします。このうち労働者の判断基準は、研究会を新設して検討する方針を確認しています。これまでの裁判例等や国際的な動向も踏まえ、プラットフォームワーカーを含む新たな働き方に関する課題、労働者性判断の予見可能性を高めるための方策などを研究します。
 
●賃金デジタル払いで3社目の資金移動業者を指定
 厚生労働省は3月 19 日、賃金デジタル払いが可能となる資金移動業者として、楽天 Edy 株式会社(和田圭・代表取締役社長)を指定しました。昨年8月9日に指定された PayPay 株式会社、同 12 月 13 日に指定されたリクルート MUFG ビジネスに次いで3社目となります。同省は、引き続き1社の資金移動業者を指定審査中としています。同社のプレリリースによると、「楽天ペイ給与受取」を導入した事業者の従業員は自分で設定した金額相当分の給与を「楽天キャッシュ【プレミアム型】(給与)」として受け取ることができるということです。
 
<雇用>
●特定技能外国人3分野の運用方針を変更
 政府は3月 11 日、「介護」「工業製品製造業」「外食業」の3分野における特定技能の在留資格に関する制度の運用方針を変更しました。就業範囲を広げるなど、人手不足に対応します。介護分野では、現行は認められていない特定技能外国人の訪問系サービスへの従事を認めます。工業製品製造業分野では、特定技能外国人の適正かつ円滑な受け入れの推進を担う民間団体を設立し、受け入れ機関に当該団体への加入を条件づけます。外食業分野では、現行は認められていない風営法の許可を受けた旅館・ホテルにおいて、特定技能外国人の飲食提供全般の就労を認める変更を行います。
 
●1万7,486円・5.4%の賃上げー春闘回答集計
 連合は3月 21 日、令和7年春季生活闘争の回答集計結果を公表しました。3月 19 日までに回答を引き出した 1,388 組合の定期昇給相当分込みの賃上げ分は1万 7,486 円(昨年同時期比 1,107 円増)、率は 5.40 %(同 0.15 ポイント増)と昨年同時期を上回りました。300 人未満の中小組合 724 組合では、1万 3,288 円(同 1,372 円増)率は 4.92 %(同 0.42 ポイント増)となり、昨年比の上げ幅では全体を上回っています。ねお、賃上げ分が明確にわかる 1,116 組合の賃上げは1万 2,312 円(同 1,050 円増)、率は 3.79 %(0.15 ポイント増)で、集計を開始した平成 27 年以降で最も高くなりました。
 
●4月から高年齢雇用継続給付の支給率が 10 %に
 雇用保険法等の一部を改正する法律(令和2年法律第 14 号)施行により、4月から高年齢雇用継続給付の支給率が最大 15 %から同 10 %となりました。同給付は、 60 歳到達等時点に比べて賃金が 75 %未満に低下した状態で働き続ける 60 歳以上 65 歳未満の被保険者にたいする給付金制度です。最大 10 %になるのは4月1日以降に 60 歳に達した日を迎える被保険者で、3月 31 日以前に 60 歳に達していれば 15 %の対象になりますが、被保険者であった期間が5年以上にない者は、その期間が5年を満たすこととなった日が4月1日以降となると 10 %になります。