●障害年金認定状況調査踏まえ不支給事案を点検へ 厚生労働省は6月 11 日、令和6年度の障害年金の認定状況の調査報告書を公表しました。新規認定 1,000 件のうち非該当は 130 件(13.0 %)となり、過去最高であることがわかりました。非該当割合を種類別に見ると、精神障害が 12.1 %と前年(6.4 %)から大きく上昇していて、その要因には「障害等級の目安より下位等級に認定された不支給となっているケース」が 75.3 %と前年(44.7 %)より増えていました。同省は今後すべての不支給事案について複数の認定医による審査を行うほか、過去の精神障害等の不支給等事案の点検をする方針を示しました。 ●社会保障関係費は賃上げ対応を明記ー骨太の方針 政府は6月 13 日、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2025 を閣議決定しました。令和8年度予算編成における社会保障関係費については、「高齢化による増加分に相当する伸び」に加えて「経済・物価動向等を踏まえた対応に相当する増加分を加算する」と明記しています。賃金や物価の上昇で経営が悪化している医療機関等を踏まえ、これまで高齢化の伸びの範囲内に抑制されていた対応の見直しを図るとともに、「経営の安定や現場で働く幅広い職場の方々の賃上げに確実につながるよう、的確な対応を行う」と賃上げ対応を強調しました。 ●国民年金保険料の最終納付率 84.5 %で過去最高 厚生労働省は6月 27 日、令和6年度の国民年金の加入・保険料納付状況を公表しました。国民年金第1号被保険者の最終納付率(令和4年度分保険料)は前年度から 1.5 ポイント増加して 84.5 %となり、前年度に引き続き 80 %を超えました。最終納付率の上昇は 12 年連続で、統計を取り始めた平成 16 年度の最終納付率(平成 14 年度分保険料)以降、最高値です。また、現年度納付率(令和6年度分保険料)についても前年度から 0.9 ポイント増の 78.6 %となり、13 年連続で上昇しています。 |