●保険料増収も高齢者等拠出金の負担重く 健康保険組合連合会は9月 25 日、令和6年度決算見込みの集計結果を公表しました。賃上げの影響や保険料率の引き上げにより保険料収入は増加(対前年度 4,261 億円増)したものの、保険給付費の増加とともに、高齢者等拠出金が大きく伸び(同 2,065 億円増)、経常収支の黒字は 145 億円にとどまりました。平均保険料率は前年度に比べ 0.04 ポイント増の 9.31 %で、約半数の 660 組合が赤字決算の状況です。令和7年度も賃金上昇や保険料率引き上げ(同 0.03 ポイント増)で保険料の増収が見込まれますが、現役世代の減少が続くため、高齢者拠出金の負担増は必至と分析しています。 ●高額療養費制度見直しへ今後の論点示す 厚生労働省は9月 26 日、社会保障審議会医療保険部会を開催し、高額療養費制度の在り方に関する専門委員会にける意見を報告しました。患者団体等へのヒアリングなどを実施した専門委員会では、高額療養費制度における応能負担のあり方や、患者負担に年間上限を設けるなどの今後の議論に向けた論点を提示しました。政府は今秋までに制度見直しの方針を決定する考えです。 |