<労働基準>
●労災保険制度の見直しへ労政審が建議
 厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会は1月 14 日、労災保険制度の見直しに向けた建議をまとめました。建議を受けて同省は、労災保険法の一部を改正する法律案要綱作成に向けて準備を進めます。建議では、農林水産業の一部が該当する暫定任意適用事業を廃止するほか、遺族(補償)等年金の支給要件・給付の夫妻差解消、消滅時効の延長、特別加入団体の要件の法令化などを提言しました。一方、労災保険のメリット制や徴収手続等に係る事業主への情報提供のあり方については、実態調査を実施した上で検討していく方針が示されました。
 
●未払賃金立替払請求を電子申請で添付書類省略に
 厚生労働省は1月 20 日、賃金の支払の確保等に関する法律施行規制の一部を改正する省令を公布し、同日から施行しました。企業倒産により賃金未払いのまま退職した労働者に未払賃金の一部を立て替える未払賃金立替払制度について、請求手続を電子申請で行う場合は、添付書類の一部を省略できるようにします。社労士が手続を代行する場合は、その手続を代行する契約を締結していることを証明する電磁的記録を送信する必要があります。電子申請の受付は、今年3月頃の開始を予定しています。
 
●企業価値担保権創設により事業譲渡等指針改正へ
 厚生労働省は1月 20 日、令和8年5月 25 日施行の企業価値担保権の創設に伴い、事業譲渡または合併を行うに当たって会社等が留意すべき事項に関する指針(事業譲渡等指針)の一部改正を告示しました。企業価値担保権は、不動産担保等に過度に依存せず、将来性に基づく事業全体の価値を担保に融資を受けることができる制度です。債務不履行に陥り、担保となっている事業を売却する際には事業譲渡が行われることになりますが、指針は、労働者保護の観点から必要な情報提供のあり方などを示しました。