●被用者保険のさらなる適用拡大に向けて懇談会開く
 厚生労働省は2月 13 日、働き方の多様化を踏まえた被用者保険の適用の在り方に関する懇談会の初会合を開きました。さらなる適用拡大に向けて、ヒアリングなどを実施しながら今後の対応を検討し、今夏までに社保審年金部会に報告します。主な検討事項は、短時間労働者及び個人事業所に対する適用拡大と、複数の事業所で勤務する者やフリーランスなどの多様な働き方を踏まえた被用者保険のあり方などです。この日の意見交換では、適用拡大を進める方針は一致しましたが、保険料負担が生じる企業や財政影響が懸念される医療保険者への配慮を求める意見も出されました。
 
●令和6年度診療報酬改定答申、賃上げ対応に重点
 中医協は2月 14 日、令和6年度診療報酬改定について答申しました。例年4月に改訂されますが、DX推進に向けて医療機関等やベンダの負担を平準化するため令和6年6月に実施されます。重要課題の1つとされる医療従事者の賃上げ対応では、初診料・再診料や入院基本料等を引き上げるほか、ベースアップ評価料を新設します。同評価料は、医師以外の看護職員やリハビリ職員などの職種を対象として、令和6年度及び7年度に定期昇給以外の賃上げを行うことなどが要件で、算定する医療機関は賃上げの計画書と報告書を地方厚生局等に提出することが求められます。