●こども・子育て支援金制度は令和8年度から開始
 政府の全世代型社会保障構築本部は昨年 12 月 22 日、こども未来戦略と全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)を決定しました。こども未来戦略では、少子化対策の加速化プランの予算規模として 3.6 兆円程度の充実を見込み、その安定財源確保に向けて「こども・子育て支援金制度」を令和8年度から 10 年度にかけて段階的に構築することを決定しました。改革工程によって示された医療・介護制度等の歳出改革を賃上げによって社会保険料負担軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を支援金制度を構築するとしました。なお、改革工程では、歳出改革として医療・介護の利用者負担割合の見直しなどが提言されています。
 
●健康保険証の廃止は令和6年 12 月2日に決定
 武見厚生労働省大臣は昨年 12 月 22 日、現行の健康保険証の新規発行を令6年 12 月2日で終了すると公表しました。この日、マイナンバー法等の一部改正法の施行期日を同日と定める政令が閣議決定されました。マイナンバーの紐づけ誤りの事案の総点検は令和5年内で終了し、不一致データの確認作業も今春までに完了する見通しであることから、政府のマイナンバー情報総点検本部において、健康保険証の発行を予定どおりに終了し、マイナ保険証を基本とするしくみに移行する方針が確認されていました。健康保険証の廃止後も最大1年間は現行の保険証を使用可能とし、マイナ保険証を保有しない人には申請によらず資格確認書を発行します。12 月1日に保険証の年次更新を行う保険者の被保険者が十分な経過措置を受けられるようにする理由などから、翌2日の施行となります。