●令和6年度介護報酬改定4月か6月で意見割れる
 厚生労働省は 10 月 11 日、社会保障審議会介護給付費分科会を開き、令和6年度介護報酬改定の施行時期について検討しました。同時改定が行われる医療の診療報酬改定の施行が6月に後ろ倒しされることから、介護報酬も6月施行にそろえる案と、現行の4月施行を維持する案で意見が割れています。令和6年4月を始期とする介護保険事業計画に策定などを担う自治体と、物価高騰などを踏まえた報酬改定の早期実施を求める介護団体等は4月施行を主張しています。一方、医療団体等は医療と介護で施行時期がずれる場合の現場の支障を指摘し、6月施行を強く求めました。
 
●医療機関勤務環境評価センターの受審状況を報告
 厚生労働省は 10 月 12 日、医師の働き方改革の推進に関する検討会を開き、令和6年4月施行に向けた進捗状況を報告しました。医師に年 960 時間を超えて時間外・休日労働をさせることができる医療機関は、医療機関勤務環境評価センターを受審し、評価を受けた後、都道府県から特定労務管理対象機関の指定を受ける必要がありますが、令和5年 10 月までの受審申込受付数は 471 件となり、そのうち約3割の評価が終了しました。なお、受審医療機関に対する評価は医師と社労士による2人1組で実施されています。他方、令和5年6月に実施された調査によると、時間外・休日労働時間が年 1,860 時間を超える医師は 516 人、令和4年7月の調査(993 人)から減少しました。