<労働基準>
●安衛法の一般健康診断、検査項目見直しを検討
 厚生労働省は昨年 12 月5日、労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目見直しの検討に着手しました。同日に検討会の初会合を開き、令和6年度中に報告書をまとめる予定です。近年は、女性や高齢者の就業率の上昇に応じて、女性の健康課題や職業生活の長期化への対応の重要性が高まり、政府の規制改革実施計画や骨太の方針において一般健康診断の充実に向けた検討が要請されていました。検査項目は省令で規定されていて、直近では平成 19 年に腹囲の検査が追加され、血中脂質検査も見直されました。
 
●個人事業者等の健康管理でガイドライン策定へ
 厚生労働省は昨年 12 月 13 日、個人事業者等の健康管理に関するガイドラインの策定に向けて労働政策審議会安全衛生分科会で審議を開始しました。ガイドラインは、個人事業者等の健康管理とともに、仕事を注文する者及び仕事を管理する者(注文者等)が配慮すべき事項などを整理し、年度内の策定をめざします。個人事業者等は自己管理が基本ですが、同省によると、個人事業者等の4割以上が健康診断を受けていません。一方、注文者等の注文条件や作業環境によって、個人事業者等の心身の健康に影響を及ぼす可能性があり、注文者等にも必要な措置を求める考えです。