●フリーランス法違反は事業者名を公表 公正取引委員会は 10 月1日、フリーランス法違反に係る対応方針を公表しました。違反行為が認められた発注事業者に対しては、違反行為の是正を図るとともに、フリーランスが被った不利益の原状回復措置を講じるよう勧告、指導及び助言を行います。勧告の際は、必要に応じて経営責任者を中心とする管理体制の確立や再発防止等の措置を求めるほか、事業者名、違反事実の概要、勧告の概要等を公表します。正当な理由なく勧告に従わない発注事業者には、命令に切り替え措置を講じさせるとともに、同様に事業者名を公表するとしました。 ●生産性低い原因は無駄な作業とデジタル化の遅れ 日本生産性本部は 10 月 11 日、生産性課題に関するビジネスパーソンの意識調査結果を公表しました。それによると、7割以上(71.1 %)が日本の労働生産性が国際的に低迷している現状に危機感があると回答し、労働生産性が低い原因としては無駄な作業・業務が多い(45.0 %)、仕事の仕組みのデジタル化が進んでいない(27.6 %)などの回答が多いことがわかりました。調査は令和6年6月に実施し、作業員 300 人以上の組織で経営層、管理職層など 2,945 人の回答を集計しました。 ●9割以上の企業が賃上げ、改定額は1万円超える 厚生労働省が 10 月 28 日に公表した賃上げに関する実態調査結果によると、令和6年に賃金を引き上げた企業は 91.2 %で前年(89.1 %)を上回るとともに、賃金改定額の平均も1万 1,961 円となり、前年(9,437 円)を大きく上回ったことがわかりました。改定率も 4.1 %で前年(3.2 %)を上回り、額・率ともに平成 11 年以降、過去最高を更新しました。企業が賃金改定に当たり重視した要素を見ると、令和元年以前は5割を超えていた企業の業績が 35.2 %と4割を下回る一方、労働力の確保・定着、雇用の維持、物価の動向などを重視した企業の割合が上昇しています。調査は常用労働者 100 人以上を雇用する民営企業 1,783 社の回答を集計しました。 |